空点描、生物季節観測の縮小に思う

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▽先日も触れたけど、季節を感じるのに二十四節気を参考にしていて、さらに細かく分けた七十二候というのもその時々の機微が知れていい。ちなみに現在二十四節気は立冬というのは触れたけど、七十二候は12日から「地始めて凍る」になっている。いかにも寒い季節、冬という感じだ。けど、私が住む埼玉県の所沢はようやく紅葉が進んで来たくらいでまだ秋の匂いがする。10日間くらいの気温を見ても最低気温は5度が1日あるくらいなのでまだ凍りはしない。

前にも書いたけど、二十四節気、七十二候とも実際の季節感とは少しずれてきている。11月17日から七十二候は「金盞香」で、これは水仙の花が咲くということだけど実際は12月らしい。他にもつばき、もみじ、菊、綿、桜など植物の変化、鳥、昆虫、動物などその時期の動きを捉えたものも多くある。一つ一つを検証するのはなかなか難しいことだけど、気象庁に動きがあった。

気象庁、野鳥初鳴き観測を廃止 来年から、植物は一部継続
https://this.kiji.is/698736122594460769?c=39546741839462401

気象庁は生物季節観測というものを実施してきたのだけど、来年度からは縮小すると発表した。お恥ずかしいことに生物季節観測を私は知らなかったのだけど、有名なのは桜の開花であったり満開という情報だと思う。全国にある気象台で例えば杏の開花と満開、七十二候でもあった水仙や椿の開花、たんぽぽやチューリップも観察対象になっている。鳥や蝉が鳴いた、蛍やトカゲを初見などという昆虫、動物系の観測は今回すべて廃止と発表された。残るのはアジサイ、イチョウ、ウメ、カエデ、桜、ススキの観察のみ。

気象庁は都市化で気象台周辺での観測ができないという理由を挙げているのだけど、確かに場所によっては動植物を観察するのは難しいだろう。東京だとどこで観測しているのか調べてみると気象台は所沢からも近い清瀬にあるらしい。東京の区部と比べると自然は残っているけど、やはり都市化、住宅地化はしている。

気象庁に問いたい。動物季節観測の完全廃止は、気象業務法の精神に反するのではないだろうか
https://news.yahoo.co.jp/byline/moritamasamitsu/20201110-00206109/

気象予報士として有名な森田正光さんはこのことについて大層ご立腹のようだ。確かにまったく観測できなくなっているなら意味はないのだけど、地球環境は温暖化や気候変動で大きく変わってきている。それを見極めるためには敏感に反応する植物や動物を観測することはとても重要だ。予算がないということならとても悲しいことです。