友原章典「移民の経済学」を読む



移民を受け入れると日本は何か変わってしまうのか。良い方向に変わるかもしれないが、悪い影響が出てしまうかもしれない。移民の多い国というと真っ先にアメリカが浮かぶのだけど、調べるとその数5100万人、人口の16%をしめている。言うまでもないけどアメリカは世界で一番経済的に豊かな国だ。けれど、極端な格差社会になっているし、人種的な対立もまだまだなくなっていない。移民の受け入れは得もあるけど損もある。そういった所だろうか。そんな得や損を分析していったのが「移民の経済学 雇用、経済成長から治安まで、日本は変わるか」だ。

日本が移民を受け入れる場合は人手不足の解消のために行われる。コンビニエンスストアや建設業の現場では既に多くの外国人を見かけていると思う。一見、元々人手不足の分野なのでメリットしかないようだけど、良いことだけではない。ある国では移民の作業員が増えると、元々の市民作業員の賃金が下がり、中には職を奪われ公的扶助を受けているというデータ出ている。これが看護師になると、市民の看護師は減り、将来看護師になる市民も減らしているが、全体の看護師数は増えている。移民が女性の社会進出をサポートするというのも高学歴、高所得の女性に限られるようだ。賃金が上がったり下がったり、サービスが安くなったり、職を奪い合ったりとメリットだけとは言えない。

気になるのは移民が増えると治安が悪くなるのか、だけどそのようなデータはない。あるとするなら移民の増加が直接的な問題ではなく恵まれない就労環境の影響なので、就労機会を確保し環境を整えることが大切だろう。これは一般市民であっても多くの不満を抱えているのだから移民だけの問題ではない。むしろ移民が賃金を下げるという傾向があるので市民に不満がたまってしまう可能性すらある。私が懸念するのは文化であったりマナーの違いだ。日本において当たり前のことが他国では当たり前とは限らない。これが日本の良いところが失われたり、企業の生産性の低下に影響する可能性はある。

日本は超高齢化、少子化、人口減少社会に入り労働力不足が喫緊の課題だ。移民の受け入れがすべてを解決するかは分からない部分が多い。私は移民に頼らずのんびりとした社会を目指してもいいと思うけど、皆さんはどのような日本にしていきたいですか?