所沢点描、テセウスの船と女子高生とハルさん

▽テセウスの船というパラドックスを知った。難解な哲学の本でも読んだのかと思われるかもしれないが漫画である。 女子高生のご主人としゃべる柴犬のハルさんが人類の滅びた世界を生きる、それでいてほのぼのした漫画で、ツイッターの投稿で人気だったらしい。犬がしゃべったり宇宙人が普通に出てきたりする不思議な世界観の漫画だ。面白いことに柴犬はぬけていることも多いのだけど、知的な、哲学的な問答をする。そしてその中で出てきたのがテセウスの船のパラドックス。 船を少しずつ 新しい部材に交換していくといずれ最初にあった部材は1つもない船が出来上がる。その逆に交換した部材で新たに同じ船を作る。さて、どちらが本当の船なのか。これを柴犬のハルさんをブラッシングした毛でハルさんができそうだ、なんて話なのだけど面白い問いだ。 別の視点なのだけど動的平衡から自分という存在とはどういう存在なのかを以前考えていた。テセウスの船と同じように我々生物の細胞は日常的に入れ替わっている。生まれたときの私、中学生のときの私、二十歳のときの私、そして今の私は厳密に言えば別人なのかもしれない。けれど私は私だ。そう思いつつ私ではないような気もする。決定的な解があるわけでもなく、もやもやと考えるしかない。 なぜ私が地元の自然を撮り始めたのか、撮り続けているのかにも繋がってくる。この林を先祖たちも見ていたとふと思ったとき、林は特別な存在に変わった。これも厳密に言うと同じような景色であっても木々は移り変わっているのだか…

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12月8日 各新聞社の社説とコラム

読売新聞 臨時国会閉幕へ 政策論議の劣化を懸念する 教員の働き方 休暇取得の推進で負担軽減を 朝日新聞 政治資金規正 ザル法のままでは困る 毎日新聞 家庭での体罰防止 「しつけだから」は通らぬ 五輪経費「3兆円」に さらなる肥大化が心配だ この時期になると、テレビや舞台に登場するのが忠臣蔵だ…〈余録〉 産経新聞 憲法審査会 与野党とも恥を知らぬか 危険な運転 「厳罰化」を根絶の契機に 裁判所には、不老不死の魔物が…〈産経抄〉 東京新聞 週のはじめに考える 9条という「世界遺産」 「なんだって、あんなやつと一緒に…〈筆洗〉

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ほころぶ、自動ブレーキを考える

▽クルマは多くの人の生活において必需品になった。東京など大都市に住んでいれば公共交通機関が張り巡らされているのであまりクルマを運転する機会はないかもしれない。若者のクルマ離れというのも言われているけど、一方でクルマがなければ生活できない人々はいる。電車もバスもない地方や高齢者にはクルマがなければ生活は成り立たないだろう。網の目のように公共交通機関が張り巡らされれば自分で運転する必要もないのかもしれないが、クルマが普及することで採算が取れず空白地帯は増えていった。多くの人が利用するなら復活、再整備もあるのだろうけど人口減少社会になり各地の路線はさらに縮小傾向にある。必然的に高齢で運転が覚束なくなってもクルマを自分で運転しなければいけない。高齢者が悲劇的な事故を起こすケースが多くなってきている。 自動ブレーキ義務化へ 新型車対象、21年度にも―政府 https://www.jiji.com/jc/article?k=2019112700464 既に社会問題というほどで、政府も対策に乗り出した。それが衝突被害軽減ブレーキ、いわゆる自動ブレーキの取り付け義務化である。これで歩行者や自動車同士での衝突がなくなれば素晴らしいことだ。国際基準は40km走行して停車している車にぶつからない、60km走行時に前方を20kmで走行する車にぶつからない、30kmで走行中5kmで横切る歩行者にぶつからない、となっている。 これはこれで効果はあるのだろうけど、当然すべての衝突を回避できるわけでは…

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